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VOL.44 2015/12/21 【公正証書遺言のすすめ~自筆証書遺言の効力をめぐる争い~】


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vol.44 本号の内容

2015年12月21日
                          
  • 公正証書遺言のすすめ~自筆証書遺言の効力をめぐる争い~
  • 編集後記

■公正証書遺言のすすめ~自筆証書遺言の効力をめぐる争い~

最高裁判決 ~赤い斜線が引かれた遺言書は無効~

平成27年11月、遺言者自ら赤いボールペンで斜線を引いた遺言が有効かが争われた訴訟で、最高裁第2小法廷は、「赤いボールペンで文面全体に斜線を引く行為は、一般的な意味に照らして、遺言の効力を失わせる意思の表れだ」として、「故意に遺言を破棄したといえ無効」と判示しました。

判決によると、2002年に死亡した広島市の開業医が生前、不動産や預貯金などほぼすべての財産を長男に相続させるとした自筆の遺言を作成。
その後、遺言書の左上から右下にかけて自ら赤いボールペンで斜線を引いており、もう一人の相続人である長女が「遺言は故意に破棄されたもの」だとして、無効の確認を求めて提訴していました。

遺言書の「破棄」とは ~文面が読める状態で遺言書の内容を消した場合~

民法1024条は、「遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす」と定めています。

破棄とは、もともとは“破り捨てる”といったように、遺言書の形を物理的に破壊する行為を想定しています。また、解釈上では、黒く塗りつぶしたり文面を読めないようにすることも含むと考えられてきました。

では、文面が読める状態で遺言書の内容を消した場合は「破棄」とみなされるのでしょうか。  文面が読める状態なのだから、破棄ではなく、「変更」に該当するのでしょうか。

「変更」については、民法968条2項が定めています。 「自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない」

このように、民法は、他人が簡単に遺言内容を書き変えることができないように、「変更」の要件を厳格に定めています。

赤いボールペンで斜線を引く行為を「変更」ととらえると、968条の要件を満たさない不十分な改変といえ、元の文字が効力をもつとも考えられます。

しかし、今回の判決は、文面が読める状態でも故意に斜線を引く行為は、遺言の「変更」ではなく「破棄」に該当するとし、遺言は無効と判断しました。
「赤いボールペンで文面全体に斜線を引く行為は、一般的な意味に照らして、遺言の効力を失わせる意思の表れだ」と判示していることからもわかるように、形式にとらわれず、遺言者の意思を尊重した判断だといえます。

まとめ ~公正証書遺言のすすめ~

自筆証書遺言を撤回する場合には、破って捨てるか、形式にしたがって、遺言書に撤回する旨を記載して日付を書き、署名捺印をすることが安全だといえます。
自筆証書遺言は、費用がかからず手軽に作成できるというメリットがありますが、紛失したり悪用されやすいというデメリットがあります。そのため、遺言書の内容をめぐって将来争いとなることのないよう、遺言書作成の際には弁護士・司法書士等の専門家にご相談いただき、公正証書遺言を作成するのが望ましいでしょう。


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編集後記

今年も早いもので残り数日となりました。

勤労感謝の日を越えたあたりから、急に寒くなってきました。
皆様、どうぞお体をご自愛ください。

さて、11月を振り返ると勤労感謝の日もそうですが、文化の日も祝日で、働く身としては、休みが多いので、ありがたい月です。
残すところあと数日ですし、今年もよく働いたなーと、思っていたところ、ふと11月25日はOLの日だいう記事が目に留まりました。

少し気になったので調べてみると、以下のようにWikipediaに掲載されていました。

-------------
1963年、初めて「OL」(Office Lady) という言葉が女性週刊誌「女性自身」11月25日号に載ったことに由来。
働く女性の異業種間交流サークル「OLネットワークシステム」が1994年に制定。
ーーーーーーーーーーーーー

これを読んでも「OLネットワークシステム」という言葉自体初めて聞く言葉ですし、どういうものか全然想像がつかなかったのですが、

詳しく調べてみると、

・OLネットワークシステムとは会社の外にも友達をつくり、さらに目的意識をもって自分自身の活動をしていける場をつくろうとOLたちが立ち上げた会であること

そして
・11月25日を「OLの日」に制定してイベントを行いOLの社会的立場について考えたり、通販についての本を出版したりと、メンバーによる普通の人の感覚の企画を世に出して形にしていく多彩な活動をしていたこと

この2点がわかりました。

なんでも以前は、職場で働く女性のことを「BG(business girl)」と呼んでいたそうですが、この言葉がアメリカの隠語で「商売女・娼婦」という意味があることがわかり、1963年9月12日にNHKが放送禁止用語とした後に、これに代る言葉を『女性自身』が募集したという経緯があるようです。

OLさん、という言葉自体はよく聞きますが、こういった過去があることは知りませんでした。

女性が社会進出しだしてからまだ50年余りですが、そういった先人たちの活動のおかげで、私も今、しっかり働けているのだなと感じました。
今後の女性のためにも、何か私にもできることがあれば取り組んでいきたいと思います。

しかし!
まずは残り数日しっかり働く!

そんな風に思った今日この頃です。

(中野)

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