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VOL.47 2016/03/22 【自動運転の責任は誰が負うのか?】


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vol.47 本号の内容

2016年3月22日
                          
  • 自動運転の責任は誰が負うのか?
  • 編集後記

■自動運転の責任は誰が負うのか?

弁護士 杉浦 恵一

定款の重要性


アメリカのグーグルを始め、世界中で様々な企業が自動運転の車を開発しようとしています。先日、グーグルの自動運転車が、公道上で初めて過失による事故を起こしたという報道がありました。

この自動運転車は、人が乗っており、必要に応じて手動の運転に切り替えることができるタイプだったようですが、手動運転に切り替えず、バスと衝突してしまったようです。

この報道内容が正確であれば、この事故は、AI(人工知能)が判断して運転し、その結果起こってしまった事故ということになりそうです。

この場合、事故の責任は誰が負うことになるのでしょうか。

法的な責任として、大きく分けると、民事上の責任と刑事上の責任に分けることができます。

民事上の責任とは、損害が生じた場合の賠償責任、物を引き渡したり、明け渡したりする責任など、主に財産について、確定された権利義務に則って行う責任と言い換えてもいいかもしれません。

今回の事故であれば、壊れた車を修理する責任、けが人がいれば治療費や慰謝料を支払う責任が挙げられます。

こういったものは、運転者がAIでも、その自動車もしくはAIの所有者(今回の事故ではグーグルという会社)が負うことになると予想されます。

では、刑事的な責任はどうなるのでしょうか。

刑事的な責任とは、何らかの犯罪行為(過失を含む)を行った際に、それに対して身柄の拘束を受ける罰を受ける責任が一般的には想像されると思います。

刑事的な責任は、原則として、犯罪に該当する行為を行った者に科されることになります。

今回の事故では、AIが運転していましたが、AIを身柄拘束して罰を与えることはできません。

かといって、車に乗っていた人は、ハンドル等に触っていたわけではないので、刑事上の過失があると言えるのでしょうか。

今回は、必要に応じて手動運転に切り替えられるようですので、必要に応じて手動運転に切り替える注意義務があったのに、それを怠った、という過失責任が想定されます。

しかし、今後、自動運転の性能が上がり、自動運転者であれば免許がなくても乗れるといった時代が来た場合には、果たして自動運転による事故に関して、乗っている人に刑事上の責任を問えるのか、そういった問題が出てくるのではないかと思われます。

他方で、自動運転の場合、罰したところで犯罪の抑止にはつながらないので、自動運転の事故については刑事上の責任を全く考慮しない、という方向に進む可能性もあるのではないかと思います。


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編集後記


ようやく春の訪れを感じる季節になりました。
といっても、私は暖かさではなく、目の痒さで感じておりますが・・・。

さて、先日名古屋市の東谷山フルーツパークに行ってきました。
我が家は、全員フルーツ好きでして、とくにトロピカルフルーツに目がありません。

入場料がかからず、季節ごとに違ったフルーツや植物の様子を見られるのが売りの施設です。
今は‭梅が見頃で、たくさんの観光客がカメラを持って来ていました。

また、温室の熱帯植物が観察できる施設もあり、バナナやココナッツなどが生息している様子を目の前で見ることができます。
ガイドの方がいて、「この植物は、南米に生息して~」とか「名前の由来は、お釈迦様の頭に似ているからバンレイシ(釈迦頭)と言うんですよ」などいろいろ説明してくれます。
ただ、私たちは見るよりも食べる方に興味があるので、「これは甘いんですか?」とか「どのように調理して食べるんですか?」とかそういった質問ばかりしていました。
売店には地産地消のフルーツや輸入のトロピカルフルーツが販売されているので、帰りにパッションフルーツとドラゴンフルーツを買って帰りました。
おいておくだけで幸せな匂いがしますが、帰ってからすぐに食べてしまいました。
甘酸っぱい味にみんな満足していました。

5月にトロピカルフルーツのイベントがあるようなので、今度はその時期に行って楽しみたいと思います。
お天気がよく、ピクニックもできるので、みなさん行かれてはいかがでしょうか。

中野

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