『マチ工場のオンナ』 第2話 もみくちゃ主婦社長

1 あらすじ

光(内山理名)は父・泰造(舘ひろし)が残した町工場を継ぐべきか迷っていた。会社は倒産寸前、一刻の猶予もないと経理担当の打越(忍成修吾)は結論を迫る。

取引銀行の銀行員・長谷川(村上淳)や母・百合子(市毛良枝)は、夫の大(永井大)の社長就任を期待するが、大にアメリカへの異動の話が。

必死で再建策を探す光。しかしリストラしか方法が見つからない。そんな中、職人の勝俣(竹中直人)と純三は、ある行動に出る。

(マチ工場のオンナ|NHK ドラマ10 – NHKオンライン
http://www.nhk.or.jp/nagoya/machikoba/story_02.htmlから引用)

2 突然、渡されたバトン

最初のシーンは、葬儀場(2004年)です。

銀行員の長谷川 (光ではなく隣の夫の大に)「どうかご遺志を継いでください。」
 光は無視される。

葬儀の帰り際に、

支店長岡本 「ダリア精機には、いくら貸しているんだ。」
銀行員長谷川 「1億6千万円です。」
支店長岡本 「後継者は?」
銀行員長谷川 「いえ、次の社長はまだ決まっていないようです。」
支店長岡本 「ゾッとするねえ、社長急死で倒産なんてことになったら。」
銀行員長谷川 「……」

会社の帳簿の数字には、毎月続く200万円前後の赤字。

そこに、地元の町工場の社長たちによる『ものつくり振興会』が。

社長 「(亡き父が)『あの子ならダリア精機の二代目が務まると思う。社長に就任したら、全力で支えてやってほしい』って。」

銀行から夫宛に、事実上の身売り話となる同業他社との合併の提案が出されると、

「私が社長を努めます。合併はしません。」
「半年待ってください。必ず結果を出します。」

3 社長就任1週間で5人をリストラ

バブル崩壊後、ダリア精機株式会社は景気低迷の影響を受け、売上高はピークの半分以下の約3億円まで落ち込んでいた。にもかかわらず、社員数は27人と、バブル期とほぼ同じであった。

経営難は深刻だった。金属の精密加工技術に関して、ダリア精機は国内でも有数の存在であったが、創業者の死により、周囲は「あの会社はもうダメだ」「このままいけば倒産する」と噂した。

そこで、光の社長としての最初の仕事は、設計部3人、社長秘書と運転手の、計5人のリストラだった。

「当社は、売上に対して人員が超過しています。大変申し訳ありませんが、近いうちに会社をお辞めいただきたいと思います」

「申し訳ありません」と頭を下げる光。

4 だが、社内の雰囲気は一変した。

5人をリストラしたことを知ると、幹部社員の勝俣(竹中直人)は、「お前!何してくれてんだ!?」と光に詰め寄る。

1日で経理の打越を除く社員全員が「敵」になってしまった。

窮地に立つ光はどうなるか?

5 弁護士浅野の考察

第2話では、突然社長になった光が、会社の継続のため「リストラ」という大きな決断に迫られます。
私も、いち中小企業の経営者として、光の胸を引き裂かれるような思いに共感しました。

ただ、ダリア精機にとってこの場面では、会社整理・会社破産か、リストラなどによる会社再建しか考えられません。
光社長は、ダリア精機を守るために、その中でも大変困難な道のりである会社再建を選択したのです。

その第一歩として、社長として立ち上がったばかりなのに、社長の全責任において、5名の従業員を解雇することは、光にとって本当に大きな決断だったに違いありません。

経営者にとって、時にはこのような覚悟が必要になる時が当然にしてあります。
私も常に気を引き締めて、経営にあたりたいと思います。