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2026年02月25日
税理士法人名古屋総合パートナーズ
最近、某大学の教授が贈賄罪の容疑で逮捕されたという報道がありました。どのような贈収賄・ワイロがあったかと言えば、報道を見る限りでは接待を受けていたことが収賄に当たったと判断されているようです。
収賄罪は刑法第197条1項で、以下のように定められております。
「公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の拘禁刑に処する。」
この条文を分解しますと、収賄罪が成立するためには、①ワイロを受け取った者が公務員であること、②その公務員の職務に関連して行われたこと、③ワイロを受取り、またはその要求等したこと、が要件となっております。
今回の問題として、大学教授はこのような公務員に当たるのかと、接待がワイロに当たるのか、という大きく分けて2つの問題がありそうです。
まず、大学教授が公務員に当たるのかどうかですが、これは国公立大学なのか、それとも私立大学なのかによります。
私立大学の教授は公務員ではありませんので、私立大学の教授に対して接待をして何らかの対価・利益を受けたとしても、これは贈収賄罪には当たりません。
※ただし内容によっては、私立大学に対する背任罪への該当可能性や内部的な規則(倫理規定など)に反する可能性がありますので、贈収賄以外の問題が発生する可能性には注意が必要です。
国公立大学の教授の場合には、国公立大学は国公立大学法人によって運営されております。この場合、「みなし公務員」という立場になり、贈収賄罪においては「公務員」に該当することになりますので、この点は注意が必要です。
例えば国立大学法人法では、第19条で以下のとおり、みなし公務員の規定が定められています。
「国立大学法人の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。」
各法律に当たらなければなりませんが、このように刑罰法規の適用に当たり公務員とみなされるかどうか定められている場合には、分かりやすいと言えます。
なお、各法律の条文で公務員でない者が収賄で処罰される場合もありますので、その点も注意が必要です。
例えば、社会福祉法人の第156条では、社会福祉法人の評議員、理事又は監事などがその職務に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処す、とされております。
このような点から、大学教授であっても、国公立大学に所属している場合には、みなし公務員として収賄罪の対象になってしまいます。
次に、接待というのはワイロに当たるのでしょうか。ワイロと言えば現金や物だというのが一般的なイメージではないかと思われます。接待だとワイロには当たらないのではないかというイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
この点について、刑法の贈収賄の賄賂とは、「有形無形を問わず、人の需要、欲望を満たす一切の利益を包含する。」と裁判所は示しております(大審院 明示43年12月19日判決)。
また、必ずしも経済上の価格を有することも必要ないとされておりますので(大審院 大正3年10月30日判決)、金額は不明であるが何らかの需要・欲望を満たすようなものはワイロに当たる可能性があります。
過去にワイロとされた例としては、
といったものが挙げられています。
このように、ワイロとされる範囲は非常に広く、何らかのメリットがあればワイロに当たってしまうと考えた方が良さそうです。
なお、社交儀礼の範囲(例えばお歳暮、お中元などが考えられます)であれば、ワイロには当たらないと考えられていますが、どこまでであれば許されるのか、その線引きは非常に分かりにくい状態ですので、基本的には控えた方が無難でしょう。
このような点からしますと、今回問題になった教授は、ニュース報道によればかなり高額な接待を受けていたようですので、贈収賄で言うところの「賄賂の収受」に当たってしまってもおかしくはないでしょう。
一般的な営業活動において、接待が贈収賄に当たってしまう場合もありますので、注意する必要があるでしょう。
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